第55号 2007.3.25
今回のテーマ (特集)
薬のかたちA、爪の不思議
薬のかたちA
散剤・液剤編

   
のみぐすりは比較的に作用が穏やかで、保存性が良い特徴があります。しかし、その反面『効果が出るまでに時間かかかる』・『薬によっては胃腸や肝臓に障害を起こす』といった欠点もあります。薬の製品や成分によっても多少違ってきますし、個人差もありますが、薬の効果が現れる速さは液剤が最も速く、以下おおまかに、散剤(細粒・顆粒剤)、カプセル剤、錠剤の順となります。



剤形
特徴(○:利点、△:欠点
細粒
1種類又は2種類以上の粉薬を均等に混ぜたもの。
:症状に合わせて投与量が調節でき、高齢者や小児が飲みやすい。
:薬そのものの味やにおいが出てしまう。飛び散りやすい。
   口の中にくっついてしまう。
顆粒剤
細粒を飲みやすいように加工し、粒子の大きさをそろえて顆粒状にしたもの。表面をコーティングして、苦味やにおいを抑えたものや、コーティングの厚みを変えて、成分が溶け出す時間を調節したものがある。
ドライシロップ
小児が飲みやすいように、甘味のつけられた粉薬。水に溶かして、シロップにして飲むこともできるし、そのまま適量の水で飲むこともできる。
液剤
薬を液体に溶かしたもの。シロップ剤や懸濁剤などがある。
≪シロップ剤≫糖液などに溶かして飲みやすくしてあり、小児用によく用いられる。水で薄めて飲むこともできる。
:薬の成分が溶けているため、他の薬に比べると効き目が速い。
:水を加えて作っている場合もあるので、長期間の保存には適さず、持ち運びに不便。


<薬が飲みにくい場合>
  原則的に、薬は水や白湯で飲みますが、飲みにくい場合にはジュースやゼリー・アイスクリームなどを使う方法があります。ただし、種類によっては、混ぜない方が良いものもあります。(紙ふうせん 第45号『小児の薬の飲ませ方』を参考にして下さい)また、長時間混ぜたままにしておくと、薬が変化してしまったり、味が変わってしまう場合があります。飲む直前に1回分だけ溶かして飲ませるようにしましょう。

<気をつけること>
  薬は高温・湿気・光に弱いので、直射日光の当たらない、湿気の少ない、涼しいところに保存して下さい。


の不思議

 

昔から「爪は健康のバロメーター」と言われてきました。
硬いですが骨や軟骨とは関係ありません。骨がカルシウムからできているのに対し、爪は毛髪と同様に、元々皮膚の角質層が変化したもので、ケラチンというタンパク質でできています。爪の色は血液の状態を反映し、健康な爪は薄いピンク色で、表面もさわるとなめらかです。爪の健康を保つ成分として、コラーゲンがあります。コラーゲンは細胞を取り巻くタンパク質の一種で、皮膚や爪の根もとに水分を貯える役目をします。

爪のトラブル
爪の形 原因 対処法
二枚爪 乾燥や外部からの衝撃によっておこる。
乾燥している爪を爪切りで切るとその刺激で爪の層に空気が入ることでおこる。
お風呂上りに爪切りを使わず、ヤスリを使って一方向に動かす。クリームなどで保湿する。
スプーン爪 特に女性に多く見られる。
鉄の欠乏による貧血が原因。
鉄分の多い食事をとり、規則正しい生活を心がける。
たてジワ ほとんどが加齢による老化現象として現れる。他にも、ストレス・睡眠不足・過労によってもおこる。 表面を目の細かいヤスリで平らにし、ツヤを出すことで見た目を良くする以外に生活習慣を改めることが必要である。
巻き爪 足の親指によく見られ、合わない靴を履いていたり、深爪が原因で爪が変形し、皮膚に食い込む。痛みがある場合もある。 靴の見直しや素足でいる時間を作る。深爪をしないように注意して爪を切る。ひどくなると、治療の必要がある。

爪には外的刺激から指先を保護する役割があります。また、爪があるおかげで物をつかんだり、スムーズに歩いたりといった動作ができるのです。