第56号 2007.6.25
今回のテーマ (特集)
おたふく風邪、体にいいお酢
おたふくかぜ
(流行性耳下腺炎)

 おたふかぜは『ムンプスウイルス』というウイルスによって起こる病気で、正しくは流行性耳下腺炎といいます。
左右両方の耳の下(耳下腺:唾液を分泌する唾液腺のひとつ)が腫れると、おたふくのような顔になるために、一般的にはおたふくかぜと呼ばれています。 感染力が強く、くしゃみや咳などの飛沫または接触感染によりうつります。ウイルスが体内に入り込んでも発病しない人もいますが、その人からも感染するので、注意が必要です。

潜伏期間
約2〜3週間(3〜4割は症状が出ずにすんでしまう)
年齢によって感染率が異なり、年齢が小さい場合に症状が出にくい
症状
・潜伏期間が過ぎると、発熱とほぼ同時に耳の下が腫れてくる
・熱は3〜4日ほどで下がる
  (熱は出ることが多いが、出ない場合もある)
・耳の下から下あごに沿って境界がはっきりしない形で腫れる
・ 片側だけ腫れることも、両側が腫れることもある
・口を開けたり、触ったりすると痛がる痛みのため、食欲が無くなる
予防
・外から帰ってきたら、必ず手洗いうがいをする
・予防摂取を受ける(任意接種。満1歳〜)
治療
・ウイルスに対する特効薬はないので、熱や痛みを抑える薬が処方される
・痛いときや腫れたところには、冷やしたり、シップを使うこともある
・なるべく安静にし、発熱による脱水症状を予防するため、水分をたっぷりとるようにする


こんな時はもう一度診察を・・・・
 

@頭痛が強く、何度も吐くとき  
A1週間たっても、腫れがひかないとき
B熱が5日以上続くとき   
C耳の下の腫れが赤くなったとき
D睾丸を痛がるとき


家庭で気を付けること・・・・

◎すっぱいものやよくかまなくてはいけない食べ物はさけましょう
  唾液の分泌を増加させるので、痛みが強くなることがあります
  痛みが強いときは、かまずに飲み込めるものを与えます
  例)牛乳やみそ汁、ポタージュスープ、ゼリー、プリン、
    おかゆなど
◎高い熱のあるときや痛みが強いとき以外は、入浴しても良いでしょう
◎腫れがひくまでは他の子にうつります。幼稚園・学校は約1週間は休ませましょう。

おたふくかぜ以外にも、リンパ節炎や化膿性耳下腺炎などにより、耳下腺が腫れることがあります。疑わしい時は自己判断をせず、必ず医師の診断を受けるようにして下さい。診断には2〜3日を要します。


体にいいお酢

 

一般にお酢と呼ばれているものは、酢酸を主成分としてグルコン酸、クエン酸などの各種有機酸を含み、日本では米などの穀物や果汁から作られています。 酢の物のようにすっぱい物を食べると唾液がたくさん分泌され、味覚や嗅覚を刺激し、脳の摂食中枢(食欲をコントロールしているところ)にはたらきかけて食欲が増します。同時に胃液の分泌も盛んになり、消化吸収を助ける作用もあります。夏場など食欲がないときでも、さっぱりとした酢を使った料理で食欲を回復させることができます。

クエン酸の効果

@乳酸を抑えて、疲労回復     
Aコレステロールを燃焼して肥満予防
B肩こり・腰痛・筋肉痛を解消
C体脂肪を燃やす


また、酢には殺菌効果と細菌の増殖を抑える効果もあるのでまな板やスポンジなどの
除菌に利用してみるのも良いでしょう。
  最近注目を集めているのが果実酢です。果実を発酵させて作ったりんご酢やバナナを漬け込んだバナナ酢などは、果実のさわやかな酸味がドリンクやドレッシングなど色々な使われ方をしています。また、穀物酢を特に長期間熟成させて作られる黒酢・黒砂糖・さとうきび・もろみといった酢もダイエットや健康維持のために取り入れる人が増えてきています。
  毎日の食事に少し取り入れるだけで、様々な効果が期待できるので、皆さんも自分にぴったりの味や香りのお酢を見つけてみてはいかがでしょうか?