「久しぶりに会った人の事が思い出せない…」このような経験を された人は多いのではないでしょうか。 「物忘れ」は自然な老化に よっておこる「単なる歳のせい」で、誰にでも起こる可能性があります。 一方、「認知症」は病気であり「物忘れ」ではありません。
認知症とは…脳や身体の疾患を原因として、記憶・判断力などの障害がおこり、普通の社会生活を送る事が困難になった状態と定義されています。 ☆最近、「痴呆」という言葉の持つ意味・由来が「痴呆」と呼ばれる高齢者に対する尊厳やいたわりを欠く表現であることから新しい用語として「認知症」が誕生しました。
認知症の中心となる症状である「記憶障害」や「判断力の低下」を根本的に治療する薬は今のところありません。しかし、近年アルツハイマー病の症状の進行を遅らせる薬(アリセプト)が出てきています。 この薬は症状の進行を遅らせることによって、ご家族と 一緒に過ごす時間をより良いものにすることが出来ます。 人によって差はありますが、アルツハイマー病の方は 怒りっぽくなったり、不安になったり、異常な行動が見られることもあります。これらのうち、幻覚や不安などの精神症状、徘徊などの問題行動も向精神薬などの薬によって症状を改善したり、軽くしたりできます。