第27号 2002.1.25
今回のテーマ (特集)肌のトラブル〜冬〜・お薬編、チョコレート

 肌のトラブル〜冬・お薬編〜
寒くなり、空気が乾燥してくるとつらくなる肌のかさつきやかゆみ。湿度の低下と皮脂の奪いすぎを防ぐこと等で、 ある程度は改善できます。(第26号参照)それでもよくならないときには、お薬を使って治療します。乾燥・かゆみのある肌の 治療目的は、主に角質層の水分量の増加と保湿です。そのため、これらの働きのあるぬり薬が用いられます。

この他に、症状に応じて炎症・かゆみを抑えるようなぬり薬も用いられます。


布団やお風呂に入るとかゆみが増すのはなぜ?
体が温まると、かゆみを起こす物質が出やすく、かゆみを感じやすくなるためです。特にお風呂上りには肌が 乾燥しやすいため、炎症→刺激→かゆみの悪化…と悪循環が起こりがちです。お風呂上りの、肌が乾ききっていない状態 で保湿剤をぬると効果的です。
かゆみが強く、睡眠の妨げになるような場合には、内服薬を飲むこともあります。 (抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、安定剤、抗うつ剤、漢方薬など)
かゆみを抑えるお薬の中には緑内障や前立腺肥大などの症状を悪化させるものがありますので、これらの疾患をお持ちの方は、 医師や薬剤師にお申し出ください。

〜塗り薬の種類と特徴〜
長所・特徴 短所
軟膏 刺激が少ない。乾燥面だけでなく、水ぶくれやびらん、膿などのジュクジュクした面にも使える。 ベタベタする
クリーム 皮膚に吸収されやすく、深いところまで成分が届く。 患部から浸出する液まで吸収してしまうため、ジュクジュクした面には使えない。
ローション 皮膚になじみやすく、使用感が良い。
頭などの有毛部に使用される。

その他に、ゲル(被膜ができるため、密封性がよく、吸収されやすい)や、エアゾール (広範囲なところに適している)などがあります。
塗り薬には、つけすぎても大丈夫なものもありますが、なかには作用の強いものもあります。多くつけるほど良いという ものではありませんので、医師・薬剤師に説明されたことを守って使用するようにしましょう。


チョコレート
嗜好品というイメージが強いチョコレートですが、その原料のカカオ豆には豊富なミネラル・食物繊維・ ポリフェノールなどが含まれています。食物繊維は便通をよくし、血中のコレステロールを減少させるなど、体の中をきれい にしてくれます。苦み・渋みの成分であるカカオ・ポリフェノールは、老化や動脈硬化・癌を引き起こす原因となる活性酸素 を抑える効果、またピロリ菌や虫歯菌の繁殖を抑えるなどの働きがあると注目されています。その他に、ストレスを和らげ、 脳の働きや集中力を高める効果もあるので、疲れている時には、板チョコ1/3程度、また、糖分の気になる人は砂糖抜きの ココアなどでひと休みしてみては?
でも食べすぎには注意しましょう。