第20号 2000.11.25
今回のテーマ (特集)狭心症・心筋梗塞、歯

 狭心症・心筋梗塞
心臓は全身に血液を送り出すポンプですが、心臓自身にも酸素や栄養を運ぶ血管(冠動脈)がまわりを取り巻いています。 この冠動脈がせまくなったり、けいれんを起こしたりすることで、心臓が酸素不足になり胸の痛みや息苦しさを感じます。 これを狭心症といいます。さらに症状が進んで血管がつまり、血液が全く流れてこなくなると心臓の筋肉が壊死してしまいます。 これが心筋梗塞です。

主な治療薬
分類 特徴 主な薬品名
硝酸薬 冠動脈を拡張させて、心臓にかかる負担を減らします。 ニトロールR、フランドル・・・*1
β遮断薬 心拍数や心臓の収縮を抑えて心臓の仕事量を減らします。 アルマイラー、インデラル
Ca拮抗薬 全身の血管を拡張させ、血圧を下げたり心臓の仕事量を減らしたりします。また、冠動脈のけいれんも予防します。 アダラート、ヘルベッサー、ニコデール、 アムロジン、ワソラン
その他 冠動脈を拡張し心臓の負担を減らします。 ペルサンチン、シグマート

*1:この他に、即効性のある舌下錠(ニトロペンなど)やスプレー(ニトロールスプレーなど)、持続性のある貼り薬(ニトロダームTTS、フランドルテープなど)もあります。

日常生活での注意点
動脈硬化の場合
血管にコレステロールを主とする脂肪酸が付着すると、弾力性を失い硬くなります(動脈硬化)。 これが血管をせまくする原因となります。発作を予防するには、動脈硬化を防ぐことが大切です。
タバコやストレスは血管の内膜を傷つけるため、そこからコレステロールが侵入し動脈硬化を起こしやすくします。 また、肥満や高脂血症、高血圧、糖尿病、痛風などは動脈硬化を促進します。
  

きちんと治療するとともに、カロリーや動物性脂肪、塩分、多量のアルコールの取りすぎに注意し規則正しい生活や バランスの良い食事を心掛けましょう。
  


狭心症の場合
狭心症や心筋梗塞になると心臓の働きが低下します。必要な運動量は人によって違うので、あらかじめ医師のチェックを受け、 無理をしないようにしましょう。
薬は、発作がないからといって勝手に中止すると危険ですので、医師・薬剤師の指示通りに飲みましょう。
急に寒いところに出たり、熱いお風呂に入ったりするなどの急激な温度変化は発作を引き起こしやすいので、 気温が低くなるこれからの季節は特に注意が必要です。

 

人間の歯は、乳歯の時には20本あり6歳頃から永久歯に生え変わり始め、乳歯の時よりも上下左右各2本 (親知らずを含めると3本)追加され28本になります。歯の病気というと虫歯ですが、最近よく聞く歯周病 (歯肉炎、歯周炎)もあります。
虫歯と歯周病の原因は、歯垢(プラーク)です。これは食べ物のかすではなく、細菌とその分泌物の塊です。 歯垢の中の細菌が食べ物のかすなどによって繁殖し、この細菌が虫歯や歯周病を引き起こします。入れ歯の場合も同様に 汚れた入れ歯は歯肉の炎症や残っている歯を虫歯にする原因にもなります。これらを防ぐには、バランスのよい食生活と 丁寧なブラッシングが大切です。
現在8020運動(80歳になっても20本自分の歯を持ちましょう)が盛んに歯科などで奨励されています。

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