第9号 1998.12.25
今回のテーマ (特集)貧血、鉄剤、肥満
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貧血〜鉄分との深い関係〜 |
血液の中にある赤血球は、いわば体内の「循環バス」です。体のすみずみに酸素を運ぶ役割を果たしています。この 赤血球や、赤血球の成分であるヘモグロビンという物質が少なくなっている状態を貧血といいます。
貧血と鉄分の関係
ヘモグロビンは鉄とタンパク質からできています。
貧血の中で最も多いのは、鉄分が不足してヘモグロビンが作れない鉄欠乏性貧血です。妊娠、授乳あるいは成長などで鉄分が たくさん必要となったり、出血や偏った食事などで鉄分が不足することによって起こります。
まず食事から鉄分を補おう
鉄欠乏性貧血の治療は、まず食生活の改善が第一です。鉄分は体内では作り出せないので、毎日きちんとバランスのよい食事を とって鉄分を補いましょう。
鉄分とともに摂りたい栄養素
タンパク質 |
ビタミンB6・B12・葉酸 |
ビタミンC |
肉 魚
牛乳・乳製品
卵 豆製品 |
レバー
いわし
大豆 かき |
いちご
ブロッコリー
ピーマン |
血をつくる |
血をつくるのを助ける |
鉄分の吸収をよくする |
お薬について
食事を改善しても鉄分の補給が十分でない場合、お薬(鉄剤)で補います。
鉄分は少しずつ吸収され、体内で蓄積されるまでに時間がかかるため、十分蓄えられていないうちに薬をやめてしまうと、またすぐに 貧血状態に戻ってしまいます。医師が「もういいですよ」というまで根気よく飲み続けましょう。
おくすりQ&A |
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Q1 |
鉄剤を飲むと便が黒っぽいのですが大丈夫? |
A |
鉄剤を飲むと、鉄が腸内で変化して便が黒っぽくなるのです。心配はいりません。 |
Q2 |
鉄剤はお茶と一緒に飲んではダメって聞いたんだけど・・・? |
A |
鉄欠乏性貧血のときは、体内での鉄分の吸収がさかんになっているので、お茶による影響はほとんどありません。
また、最近ではお茶の成分による影響を受けないように工夫されているお薬もあります。 |
肥満よ、さようなら
体重の多いことが肥満とは考えていませんか?
医学的に肥満とは体脂肪が余分に蓄えられた状態を言います。その原因は食べ過ぎと運動不足!これまでの生活習慣にさよなら してみましょう。 |
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・体脂肪は夜中に増える
夜になると、インスリンが上昇します。インスリンは糖質を脂肪に変えて蓄える働きをするので、食後寝るまでに時間のないとき は、食べ過ぎ、甘いものにはご注意を!
・肥満はとっても危険
肥満は動脈硬化、狭心症、心筋梗塞、糖尿病、高血圧、肝機能低下などの病気の引き金になります。健康を保つためにも過剰な 体脂肪は減らしましょう。 |
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